「どうした?何があった?」
俺の姿を見るなり心配そうに声をかけてくる征哉。足下は真っ黒で泣き顔だし、きっと髪も乱れている。心配されるのは当然だろう。
とりあえず部屋へと促され、温かいコーヒーを差し出された。
そして俺はこの日あった事を征哉に話した。
セフレに飲み会があると誘われた事。
行ってみたら男がいて襲われそうになった事。
怖くて逃げ帰ってきた事。
征哉は何も言わず最後まで聞いてくれた。そして俺が話し終えた後、意外な言葉を口にする。
「ねぇ。なんで俺の所に来たの?」
「えっ…?」
今まで見た事のない征哉の表情だった。怒っているような、苛立っているような、でも悲しそうな。何でこんな事を言うのか、こんな顔をするのか分からなくて言葉に詰まっていると、征哉が再び口を開いた。
「そんな話聞かされて、俺が普通でいられると思う?」
「どういう事…?」
「俺だってお前とこういう事したいんだよ…!」
今度は不意に抱き締められる。一瞬驚いたけれど嫌悪感はなかった。

「初めて会った時からずっと好きだったんだよ。ハルが男でも女でも関係なかった。女装が好きなら男の俺でも対象になるかなって思ったけど、男には興味ないっていうからずっと理解ある友達のフリしてた。だけどこんな話聞かされたら、なんで他の男と…ってなるじゃんか…」
征哉の声は震えていた。彼の本音を目の当たりにして俺は何も言葉が出なかった。
そうするうちに、征哉の体が離れていく。
「…男とはしたくないの、分かってるから帰れよ」
「…」
冷たく言い放つ征哉。でも俺はその場から動けなかった。
「早く帰れって」
「…帰りたくない」
きっとここで帰ったら、征哉とはもうこれっきりの関係になるだろう。それは嫌だった。
「俺の話聞いてた?」
「うん…」
「それってこういう事だよ?」
今度はキスされた。唇が重なると同時に割り入ってくる彼の熱い舌。している事はあのおっさんと同じなのに全然違う。
頭の先まで痺れるような感覚に、もっとして欲しいと俺は征哉の首に腕を絡めた。
「いいの…?」
俺の思わぬ反応に驚くように問いかける征哉に小さく頷く。
「抱いて…」
自分でも何でこんな言葉が出たのか分からない。でももっと彼が欲しいと思ってしまったのだ。
[adinserter block=”5″]


今注目のSM出会い・SM体験談