
けれどしばらくするうちにそれは安堵感に変わった。
合コンは楽しかったけれど、男である事を隠している時点で罪悪感を覚えてしまう。
けれど彼にはバレていた。隠す必要はないのだという安心感だ。
けれど一つ分からなかった。何故男だと分かっていたのに連絡先を聞いてきたのだろう。美人だと思ったとしても普通女装男なんて狙わないはずだ。
もしかして脅すつもりなのだろうか?でも今日来ていたみんなにバラされたところで何も困らない。
1.無視する
2.は?何言ってんの?私は女だよ
3.そうだよ
選択肢はいくつかあったけれど、俺は3を選んだ。本当の事を言ってどういう反応が来るのかを知りたくて。
“やっぱり!もしよかったら今度改めて会って話できませんか?”
“え?何で?俺、男だよ?”
“うん、知ってる”
“もしかして男が好きとか?”
“いや、女の子も好きだよ”
“は?“も”って何?”
“まぁ、その辺は話すと長くなるから会ってからでも…”
“っていうか、俺は男には興味ないんだけど”
“じゃあ普通に友達として会いたい!”
征哉の反応は意外なものだった。俺を男だと知った上でもう一度会って話がしたいのだと言う。しかも男も女も好きらしいというカミングアウトまでされた。
やっぱり俺が女装子という事で男が好きだと思われているのだろうか、でもそれは違う。勘違いさせないために早々に否定したら、食い下がられた。
“ご飯、奢ってくれるなら”
俺は折れた。女装子だと知りながら食い下がってまで会いたがる男に少し興味を持った。それは恋愛的な何かじゃなく、単なる好奇心だ。
男友達は何人かいるけれど、俺が女装子である事を知っている奴はいない。
女装子に理解のある男と友人になるというのはどんな感じなのだろうか、という点に興味をそそられたのだ。
征哉とのやりとりの間にフツメンから返事が来ていたけれど、そっちはもうどうでもよくなってしまった。
そんなわけで、後日征哉と会ってみた。もし襲われたら…と少し緊張したけれど、そんな事はなく、むしろゲームが好きで音楽の趣味も合うと共通点も多く、思いの外意気投合した。
その日以降、征哉は唯一、女装姿で会う男友達となった。
征哉は俺が男だと知っているのに決して男扱いはしなかった。
「今日も可愛い」
「その服似合ってるね」
「最初の合コンの時の格好より今の清楚系な方が好きかも」
いつだって女の子がか喜びそうな言葉で褒めてくれる。それが心地良かった。
彼は俺が男だと知っている。だからこそ、罪悪感なくその言葉を受け止められるからというのがその大きな理由でもあると思う。
征哉とはゲームをして遊ぶ事がほとんどだ。
その流れでご飯を食べに行ったり、カラオケにも行った。それ以上の事は何もない。まさに男女の友情を形にしたような関係が続いていた。
彼と仲良くなってからというもの、ありのままの自分でいられているような気がするし、女の子でいる事がより楽しくなっている自分がいるのを感じていた。
ところで俺にはA子の他にもセフレがいる。
それがB子だ。ただ女装するだけじゃつまらないと感じていた時に、見た目だけじゃなく体も女の子になってみる?とアドバイスをくれたのが彼女だった。
[adinserter block=”5″]


今注目のSM出会い・SM体験談