
とはいえ、こんな想いを告げて女王様に嫌われるのも怖かった。今の関係性より進展してみたいけれど、壊れてしまうのはもっと嫌だ。
そう考えると、やはりこの感情は心の中だけに留めておこうと思った。
けれどそんな決意は長くは続かなかった。
告白までしなければ、少し探りを入れるくらいなら大丈夫じゃないか。
どうしても女王様の心情を探ってみたい。そんな欲に勝てなかった。
「あの…女王様ってM男と付き合う事ってあるんですか?」
女王様との食事の最中だった。少し酒が入っていた事もあり、勢いで聞いてみた。
思いがけない問いかけだったのだろうか。逆に女王様から質問で返されてしまう。
「それはどういう意味?」
「いや、その…M男が恋人になる事ってあるのかなって…」
「どうかしらね?今のところないけど。もしかして私の恋人になりたいの?」
「いや、まぁ…女王様みたいな恋人がいたら僕は嬉しいです」
「ふーん…」
結局、僕が聞けたのはこれだけだった。女王様の反応からは僕に対する感情は覗えなかった。
一つハッキリした事はこれまでM男が恋人になった事はないという事。でも、未来まで完全否定されたわけではない。
期待半分と諦め半分な気持ちが交錯した。
この出来事から一週間ほど経ったある日。
僕は女王様に呼び出された。指定された場所はとあるシティホテルの一室。
いつもなら駅などの待ち合わせスポットで待ち合わせて一緒にラブホなどの目的地へ行く事が多いだけに、いつもと違うパターンに僕は戸惑った。
やっぱりこの前の会話が影響しているのだろうか。だとしたらこれはどういう事だろう…?
シティホテルといえばラブホよりも敷居が高いイメージ。前向きに考えるとこれからは僕の事を特別な存在に思ってもらえるという事なのだろうか。
それとも、女王様に少なからず恋愛感情を抱いてしまっている僕とはもうこれ以上関係を続けられないとフラれてしまうのだろうか。でもそれなら、わざわざホテルの部屋を取る必要はないし…
などと考えつつ、女王様の真意が読めないまま僕は指定されたホテルの部屋へ向かった。


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