精神崩壊で退職
今思えば、先輩の専属慰み者になって1年経った頃からの数年間が私の人生で最も平穏な時間だったかもしれません。
もちろん先輩から呼び出されれば体を差し出すのが当然となっていましたが、他の人間からイジメられる事もなくなりましたし、先輩に反抗しなければ暴力を振るわれる事もありませんでした。
借金も完全返済し、預金が貯まっていく喜びと楽しみを感じられるようになったのもこの頃です。
仕事に関しても10年程も続けていればそれなりに板につくようになり、最初の頃のように怒鳴られたり、罵声を浴びせられる事もなくなりました。
「あっ…あっ…はぁ…んっ…!」
「今日もエロい声出して感じてんな、そんなにケツ穴がいいのか?」
「いい…いいです…」
「最近はコッチも感じるようになってきただろ?」
「んっ…!あぁ…っ!!」
毎週のように先輩に呼び出されては犯されるけれど、快感を見出すようになってからは少なくとも不快感はありません。
それどころかアナルだけでなく乳首でまで感じるような体になっていました。

ホモでもないのに男とヤッて気持ち良くなるなんておかしいとは思いつつも、先輩の誘いに応じていれば平穏に過ごせるメリットを重視する日々は私が36歳になる頃まで続きました。
ところがある日、平穏な日々は崩れ去りました。
先輩の部屋でまさに行為をしている最中、作動しているカメラを見つけてしまったのです。
レンズはちょうどベッドを映すように向いていました。
「えっ…ちょっと…あのカメラ何ですか…?」
「うるせぇな、気にすんなよ」
「気になりますよ…もしかして撮影してるとか…?」
「いいだろ?」
「嫌です…」
「はぁ?俺に刃向かうの?」
「さすがに…撮影は嫌です…」
少し前の私なら先輩を恐れて屈していたと思います。
けれどこの頃の私は久しく暴力を振るわれていなかったので抵抗するだけの心の余力がありました。

結果、先輩から殴られる事はなかったけれど、思ってもいない事実を聞かされたのです。
「まあ、今さら気付いてももう遅いけどな」
「それってどういう事ですか…?」
「見たい?」
先輩はニヤリと笑うとパソコンを起動しました。
そしてどこかのサイトにアクセスすると衝撃的な映像を見せられたのです。
まさにこの部屋で私が先輩のチンポでよがり狂っている動画でした。
男の私が男の先輩のチンポでアナルを突かれ腰振りながら喘ぐ姿。
見た瞬間、全身の血が引き、手足の震えが止まらなくなりました。喉がキュッと締まって息も上手く出来なくて、なのに胃からこみ上げてくるむかつきが止まりません。
「何ですか…これ…」
そう聞くのが精いっぱいでした。

「動画投稿だよ。他にもあるぜ」
先輩はそう言うと次々と動画をクリックしていきます。それらは全て、この数年間この部屋での行為中のものでした。 ちなみに先輩の顔は映らないように上手く編集されています。
「結構いい稼ぎになったわ。でも最近再生回数も落ちてきたしお前、もういらないわ」
もう服着て自分の部屋に戻れよ、と言われ私は茫然自失のまま部屋を後にしたのでした。
何が一番ショックだったかというと、動画をアップされていた事ももちろんですが、自分があんな声や表情で男によがり狂っていた事を目の当たりにさせられた事です。
まさか自分があんな無様で恥ずかしい格好で喘ぎ感じているなんて…
動画という形で客観的に見せられた事で自分のしている行為に凄まじい嫌悪感を覚えたのです。
それに先輩は私を性欲処理のみならず金ヅルとしても利用していました。
私が借金を返すのに辛い事も我慢して耐えてきた間、先輩は私の動画で金を稼いでいたのです。
この事実も私の精神を蝕みました。
この日から、私は欠勤を続けました。
先輩の顔を見ると、どうしてもあの動画の自分が頭に過ぎります。

先輩の金稼ぎのために借金持ちの私が利用されていた惨めさをまざまざと思い知らされます。
職場に足を運ぼうにも体が鉛のように重くなり、ベッドから一歩も出られなくなりました。
そして、とうとう一ヶ月後に私は退職をしてしまうのでした。


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