「んっ…ぁはぁ…んんっ…イイ…」
四つん這いでアナルを犯され、自然といやらしい声が漏れてしまう。
半ば無理矢理女装させられた上にアナルを犯され感じてしまう体になってしまうなんて…
恥ずかしくてみっともないけれど、そんな事よりも今は快感に溺れてしまいたいという淫欲の方が勝つようになった。
これまで僕はただの平凡なサラリーマンとして生きてきたのに。なぜこんな事になったのかというと、ある女性と出会ったのがきっかけでした。
25歳独身、女性経験は大学生時代に付き合った一人だけ。それも3ヶ月で別れてしまった、というあまり褒められたスペックではない僕。
周りの同僚や友人の大半は彼女がいるし、何なら結婚する奴もちらほら出てくるという状況に僕は少し焦りを覚えていました。
結婚はともかく彼女の一人くらい欲しい。けれど出会いはないし、合コンや街コンに誘われた事もあるけれど、女性との会話に慣れていない僕は撃沈です。
それでもどうにか女性と繋がれる場があればと思い利用したのがマッチングアプリでした。
テレビでも取り上げられるくらい話題になっていたし、最初は文字でのやりとりなら普通の会話より上手くコミュニケーションが図れるのではと思ったからです。
けれど僕の考えは甘かったと早々に思い知らされました。
まず女性と話が続きません。例えば“休みの日は何してるの?”と聞くと“別に、家でゴロゴロ”と返ってきます。これでは次の会話に繋げる事も出来ませんでした。
中にはある程度話が出来た女性もいたけれど、顔写真を送ったらぱったり返事が来なくなった事もありました。
この当時にはこういった女性の反応や対応に苛立ちや腹立たしさを感じましたが、女性は男性の何十倍もメッセージが届くので一人一人相手にしてられないというのを後から知りました。
きっと他にもっと魅力的な男性がいて、僕のような女性経験の少ない非モテ男は弾かれてしまっていたのでしょう。
なかなか思うような結果が出ず、止めようかと思いつつももしかしたら次は…という淡い期待を抱きながらしばらく続けていたある日、転機はやってきました。
一人の女性とようやく現実的な話が出来たのです。現実的な話というのは具体的なアポの話です。しかも女性には一番最初のやりとりで顔写真を送っているのでその上で会う話が出来たのはかなり期待値が上がりました。
それから数日後、その期待は裏切られる事なく初対面の日がやってきました。
待ち合わせ場所にやってきたのはスタイルのいい綺麗な女性、名前はメグミさんです。
アプリのプロフィールでは30歳との事でしたが年齢よりも若く見えました。もっと言えば事前に貰っていた写真よりも美人だとも思いました。
こんな綺麗な女性が僕のような非モテ男と会ってくれるなんて、と緊張とちょっとした不安もありましたがようやく女性と会えたという喜びの方が大きかったです。
簡単に挨拶を済ませて約束していたお店で食事をします。僕はあまり上手く話せなかったけれど、メグミさんは聞き上手で話し上手だったので、会話が途切れる事はありませんでした。
この日は週末の仕事終わり。お店を出たのは9時前で“この後どうしよう”などと言いながら当てもなく歩いていた時です。
「ねぇ、ホテル行かない?」
メグミさんからこう切り出されました。歩いて5分10分の所にはホテル街があります。僕だってほんの少しだけ期待はしていたけれど、初対面だし僕から誘う勇気もなかったし、良くてバーのような場所で少し飲んで解散かなと考えていただけに、まさか女性の方から誘って貰えるとは思いもよりませんでした。
もちろん僕に拒否する理由などなく、素直にメグミさんの誘いに乗りました。
ホテルに着くまでは平静を装っていたけれど心臓はバクバクです。何しろラブホに行くなんて大学生の頃に短期間いた彼女と行った以来。もう5年はそういう事もしていないので、エッチが出来る期待と上手く出来るだろうかという不安とあらゆる妄想が心の中で入り交じっています。
ラブホ選びも部屋選びも全てメグミさん任せでしたが、部屋に入った時には既にチンコが頭をもたげていました。
シャワーを浴びて、ベッドっでイチャイチャしてその後はエッチの流れかな…
こんなシミュレーションをしていたのですが、メグミさんからは予想外の言葉が飛び出しました。
「じゃあ早速だけど…コレに着替えてくれる?」
「えっ…?」
メグミさんがバッグの中から取り出したものは女性物のワンピース。しかもフリルが付いています。
僕は意味が分からず戸惑いました。
「最初に顔写真見て、女装が似合いそうだなと思ったから会ってみたんだけど」
どうして僕みたいな非モテ男と会ってもらえたのか、この一言で合点がいったような気がしました。
彼女は僕の顔写真を見て男として気に入ってくれたのではなく、女装が似合うと判断して会ってくれたわけです。もっとも、こんな風に言われるまで僕は女装が似合うなんて思った事も言われた事もなかったのですが。
あまりに唐突な話で戸惑い、答えられずにいるとメグミさんは残念そうな表情を浮かべて続けました。