「覚悟はしてきた?」—支配の始まり
約束の日、僕の胸には期待と緊張が入り混じっていた。
SNSで惹かれる一方、彼女の「絶対的にMな人」という言葉に応えられるのか不安もあった。
待ち合わせのカフェで彼女を待つ。
新宿の繁華街にありながら落ち着いた空間。
彼女がこの界隈に詳しいことが伝わる。
ドアが開く。視線を向けた瞬間、息を呑んだ。
長身で華奢な体、華やかなワンピース。ピンと伸びた背筋には確かな自信が宿っている。
「待たせてごめんなさい。」
軽く微笑む彼女に、
「全然待ってません。」と返すが、鼓動は速まるばかりだった。
この人が、あの「裏垢女子」…。
短い会話の後、彼女はスマホを取り出し、タクシーを呼ぶ。
「行きましょう。時間がもったいないから。」
慌てて会計を済ませタクシーへと乗る。車内の沈黙が長く感じる。流れる街の灯りをぼんやりと眺めるうち、ホテルへ到着した。
彼女は迷いなく先を歩き、エレベーターへと誘う。
廊下を進むたび、彼女の香水の甘い香りが漂い、僕の意識をかき乱した。
部屋の前で立ち止まる。
鍵が解錠され彼女が扉を開くと、迷いなく僕を中へと引き入れた。
ドアが閉まる。途端に、空気が変わった。
「覚悟はしてきた?」
挑発的な声が鼓動を跳ね上げる。彼女はゆっくりと近づき、じっと僕を見つめた。
「脱ぎなさい。」
命令に逆らえず、服を脱ぐ。
彼女の視線は冷静で、それでいて楽しげだった。
すべてを脱ぎ終えると、彼女はため息をつき、僕を見上げる。
「……思ったより素直なのね。」
微笑みながら頬に指を滑らせる彼女。その目には試すような光が宿る。
「まだ、試すことがあるわ。」
彼女の手の中に、完全に取り込まれていく感覚がした。
彼女の笑顔と逃げられない圧に

「私の足を綺麗にしなさい。」
彼女は躊躇うことなく命令した。
僕は彼女の足元にひざまずき、その美しい足先に舌を伸ばした。
「もっと丁寧に舐めろよ。」
彼女は僕の舌を指でつまみながら言う。
美しすぎて見惚れてしまいそうなのを抑え、必死で嫌われないようにと舐めた。
こんなこと、したことない。これで合っているのかすらわからない不安、そして興奮があった。
僕は必死に指を舐め続けると、彼女は満足したように笑った。
「いい子ね……じゃあ…」
「お尻での経験とかはあるの?」
まさか、そんな急な展開。驚きを隠せなかった。
漫画だったら、自分の周りにあわあわという擬音が書かれていたと思う。
「お尻でするの、興味ある?」
僕は、彼女の言葉の圧に逆らうことができず、ただ頷くことしかできなかった。彼女は満足そうに笑った。
正直、恐怖が押し寄せる。彼女にそんなところを触らせるなんて…。
「いや、でも、本当に経験がなくて…いじめられるような体験もこれが初めてで…」
自分でも驚くほど無意識に、言い訳が口をついて出る。
「大丈夫、私が優しくしてあげる。」
彼女は、さっきと同じく笑顔を浮かべながらすっぱりと言う。
僕は絶望した。今から僕はお尻の初体験をすることになるのか……。
「‥‥‥優しくしてください…」
諦め半分で、ただそう呟くだけだった。
このままできませんと言ったら、彼女はきっと帰ってしまう。
そしてなぜか…自分の中で恐怖よりも興味が勝ってしまったのを強く感じた。


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