②大和撫子だったはずなのに女王様へ
そんな風に僕と妻は歪な人間性となって行ったわけですが、対外的には妻は大和撫子として評判の、非常にしっとりとした雰囲気のおしとやかな女性でした。
見た目もどちらかと言うと美人な方でしたし。
ですので、結婚後も一人で街を歩いていると声を掛けられる事は多かったようです。
僕と妻がこういう関係性になる前は、妻はそういう声がかかってもハナから相手にしなかったようなのですが。
僕が妻の犬と化してからは、認識が変わったようで…。
声を掛けてくる男と、僕が知らぬ間に寝たり、乱交クラブのようなところへ行ったりしていたようです。
友人と旅行に行ってくる、と言っては男達とプレイ三昧だったり。
そんな事になっているとはつゆ知らず、僕は、妻は交友関係が広いのだな僕と大違いだ、なんてノンキに思っていたんです。
ある日の夕食中、妻の要求通り僕が犬食いで皿から直に夕食を食べていた時の事。
急に妻が、男達と寝ている事、クラブのようなところに出入りしている事を僕に暴露したんです。
頭の上から鈍器で殴られたような衝撃を受けました、妻の事は愛していないはずなのに…。
いや、一般的には、愛していなくてもそんな事を聞いたら衝撃を受けるものなのでしょうか?
一般の関係性を放棄した僕には、それすら分からなくなってしまいました。
震える口びるで、妻に問いかけます。
「僕じゃ足りなかったの?」
妻は、ううん、そういうわけじゃないの。と返しました。
足りないというわけではない、ただ、貴方から男を感じない。と。
最初から男として見れていたか怪しいけれど、最近になって特に見れていないと感じるようになった、と。
それでも最初は義理立てして男達の誘いを断っていたけれど、途中からどうにも我慢出来なくなって男達の誘いに応じるようになった事。
そして、男達からの寵愛を受け、今とても幸せである事などを事細かにうっとりとした表情で…話しているのを、呆然としながら聞いていました。



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