体感的な時間でおよそ30分ぐらいでしょうか。
もしかしたらこの時間もフェイクで、家までの距離を測られないために遠回りなどして操作されているのかもしれませんが、とにかく30分ほどで車は止まりました。
「お疲れ様でございます。到着いたしました。アイマスクは外して結構です」
もっと丁寧な言葉で言われましたが大体こんな感じの事を言った中年男性。
アイマスクを取って午前の明るさに目が慣れずにいると私の座っている座席のドアが開きます。
「私のご案内はここまでです。この家の中で△△女王様はお待ちしていらっしゃいます」
そう言われて、まだ眩しさに薄めた目でその方向を見ると、かなり立派な一軒家。
周囲の様子も同じく立派な一軒家が立ち並んでおり、おそらく高級住宅街であろう雰囲気が漂っていました。
3日分の着替えしか入っていないバッグを持って、車から降り「いってらっしゃいませ」と言いながら頭を下げる中年おっさんに思わず私もお辞儀。
「あ、ありがとうございます」
と伝え、女王様邸の門前に立ちます。
インターホンがあるので鳴らそうと指を伸ばしますが、ここでやっと緊張し始めて指先がちょっとだけ震えていました。
意を決してボタンを押し込むと、電子音が鳴り響いて一呼吸付いた後に女王様がインターホン越しに出られたようで、ガチャっと受話器を取るような音がします。
「〇〇です。今到着しました」
そう伝えると、
「お入り」
いつも聞く女王様の声で言われ、横にスライドするように自動で開く玄関の門。
まだこの時点では玄関にすらたどり着いておらず、私の背よりも高い重々しいこの門の、さらに先にドアが見えます。
ついに女王様の自宅の敷地内に足を踏み入れ2歩ほど歩くと、門はまた自動で閉じて行きました。
ガシャン、と完全に門が閉まり切った後、中年男性の車にエンジンがかかり、その場を離れるように遠くへ行く音が聞こえます。
ここから始まる2泊3日の監禁生活。
私は胸を張って、前に見えるドアだけを目指して歩いていきました。
つづく。



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