②こんな僕が女性と話せるようになる日が来るなんて

でもやっぱり、ネット上ですら女性と話すと緊張するだろうな…
そうだ、アバター(自分の分身)を女性キャラにして、ちょっとでも女性に慣れておこう!
そう思って、女性キャラでゲームを始めたのでした。
一人称が私で無口だったせいか、人見知りの奥ゆかしい女性と思われたらしくて、いつの間にか女性の友達が増えて行きました。
優しい女性達の庇護欲をくすぐったらしいです。
最初は彼女達と話す時ですら冷や汗とニヤニヤが止まらなかった僕ですが、現実世界と違って返信に多少の間があっても誰も気にしないし邪険に扱われる事もなく、いつの間にか緊張がほぐれて行って。
気付けば、少しニヤケは残りながらも比較的スムーズに話せるようになって行ったのでした。
多くの女友達の中(ネット限定ですけど)で、一際仲良くなったのがアイカさんという女性プレイヤーの方でした。
初心者の頃からすごく面倒を見てくれる、頼れる優しいお姉さん的ポジションの女性。
ゲームの事から日常の事まで、色々な話題で盛り上がりました。

そんなある日、ふと思ったんです。
この歳で童貞って、女性からみたらどうなんだろう?と。
そこで、アイカさんに訊いてみたんです。
「30後半で童貞ってどう思う?」って。
少しの間の後、
「人によるけど、私は可愛いと思うし身近に居たら絶対食べちゃいたいかも♪私色に染められるし。でも何でそんな事訊いたの?」
安心したのも束の間、逆に質問されて僕は黙ってしまいました。 言い訳しようと思えばいくらでも出来たんでしょうけど、これ以上アイカさんに嘘をつき続けて良いのか?という葛藤が生まれてしまったんです。
僕は、震える指でチャットしました。
「アイカさん、ごめんなさい…それ、実は私の事なんです。」
――少しの間の後、アイカさんから返事が来ました。
「何となくそうじゃないかな~とは思ってたよ。正直に話してくれてありがとう。もしかして、自分が童貞だって事結構気にしてたりするの?」
恥ずかしいけど、僕はアイカさんに全てを打ち明けました。
今まで女性と目を見て話せすらしなかったこと、ネット上で女性達と話してる内に癒されている自分に気付いた事、そして、会った事のないアイカさんに心を許している事…。
アイカさんは、うん、うん、と相槌を打ちながら聞いてくれました。
話し終わってしばし沈黙の後、アイカさんがこう言ったんです。
「じゃあ…もっと慣れるために、通話してみない?」


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