バッグから出てきたのはジップロックに入れられた大量の虫。虫。虫。
「虫達を同じケースに入れて食い競わせるの。“蟲毒”っていうのよ。最近YouTubeで見て面白そうだなぁって思ったのよね」
「本当は毒虫でやるらしいけど、万が一私が刺されたら嫌だから普通の虫で勘弁してやるわ」
と、浴槽に大量の虫を投下される。アリにダンゴムシにカマキリにカブトムシ。
普段、普通に見る分には可愛いとさえ思えそうな虫もこの状況下ではただただ気持ち悪い。
「集めるの大変だったのよ。まあ手配したのは全部奴隷達だけど」
と言いながら、女王様はさらに虫を投入する。
長い手足が無数に生えたグロテスクな虫。これはゴキブリの幼虫じゃなかろうかと思えるような光沢をした茶色い虫。
「ひぃ…っ!無理です…お願い…やめてください…」
「何言ってんの?さっき、何でもするから許してって言ってたわよね?私を欺いて他の女性を口説くような虫けらにはピッタリだと思うけど?」
泣いて懇願するも許してはもらえず、無慈悲にも浴槽には次々と虫が入れられていく。

「ねぇ、これって何か知ってる?」
女王様の手にはピンク色のイモムシのようなものが大量に入ったビニール袋。考える余裕もなく僕は首を横に振った。
「紅サシって言ってね、ハエの幼虫なの。ウジ虫ね。お前の仲間みたいなものだから仲良くするのよ」
女王様はそれを僕の体に撒き散らすとその中から一匹をピンセットで摘まんで尿道の中へ埋め込んだ。
「仲間同士、交尾でもしておきなさい」
「うぅ…無理…無理…」
「あんまり動くと虫が潰れちゃうから気を付けなさい」
そうして最後にエサだと僕の体に蜂蜜のような甘い香りのする液体を乳首やチンコにかけた後、YouTuberにでもなろうかしら、とカメラを仕掛け女王様は出て行った。
途端に静まりかえる浴室。聞こえるのは虫達が這う音だけ。その音が虫の存在感をより引き立たせ、筆舌しがたい恐怖に襲われた。
「ひぃっ…ひっ…」
「うぅっ…うっ…」
虫達が僕の体を這い回る。尿道に埋められたウジ虫が蠢く。言葉にもならない悲鳴が漏れる。涙も止まらない。
気が触れてしまえたらどれだけ楽だろう。少なくとも今ここにある現実から逃避できるから。
でも女王様に忠告された通り暴れればどこかしらで虫が潰れる。それを考えると気持ち悪くて身動きすらできない。こうした冷静な判断をせざるを得ない状況が気が触れる事さえ許してくれない。
甘い蜜の匂いに誘われたのか、乳首やチンコを中心に虫の蠢きを感じる。アリの集団のひしめき合う感触、カブトムシが硬い爪を立てる感触。
いつもなら刺激されると気持ちいい場所なのに今は鳥肌しか立たない。大して痛くもない刺激に異常な苦痛を覚える。
こんな仕打ちを受けるのも、全て僕が元凶だ。僕が生意気にも彼女を作ろうとスケベ心を出したから。女王様という高貴な存在がありながら裏切ろうとしたから。これはれっきとした罰だ。
これを乗り越えたら女王様は許してくれるだろうか…また奴隷として傍に置いてもらえるだろうか…
分からないけれど、僕はこの状態に耐えるしかなかった。失神と気の触れる寸前で僕は身を固くして堪えた。
数時間経った頃だろうか。浴室の扉が開く音が聞こえた。そこには男が立っていた。見覚えがある。女王様の奴隷の一人だ。
「あっ…あぁっ…!!助けて…!!!」
ずっと体を強ばらせ、緊張していたのが一気に解けた瞬間だった。僕は縋る声で泣き叫んだ。
「ホントに虫けらだな。一体何をしたらこんな罰を受ける事になるんだ?」
男は呆れた口調で呟きながら手足のテープをハサミで切ってくれた。
これでようやく僕は解放されたのだった。
その後、僕はまた女王様の奴隷に戻れたけれど、以前よりも厳しい扱いになった事は言うまでもない。
それでもこんな仕打ちはもう二度と受けたくないから、僕は彼女を作ろうなんて愚かな気を起こさず、これからも女王様の奴隷として生きて行きたいと思う。




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