女王様は奴隷の事をどんな存在だと捉えているのか、奴隷願望のあるM男性としては気になるところではないでしょうか。
けれど、女王様に直接聞こうものなら、
“奴隷なんて取るに足らない存在でしかないでしょ?特別な存在になりたいと思ったの?図々しいわね!”
と一蹴されるのが目に見えています。女王様の言われる事はもっともだけれども本音も知りたい、奴隷としては失格かもしれないけれど、単なる奴隷以外の感情も持っていてもらえたら嬉しい、といった複雑な感情を抱いてしまうのが、Mの性ですよね。
今回はSM歴10年、女王様にも男性の御主人様にも奴隷として仕えた経験のあるM女の筆者が、調教歴20年のベテランミストレス・瑠璃羽さんへインタビューをさせていただきました。
“女王様にとって奴隷とはどういうものなのか”をテーマに、語っていただいた女王様の本音や繊細な感情は必見。普段知る事のできない女王様の心の内を垣間見れるはずです!
女王様にとって奴隷の存在とは?
――はじめまして、よろしくお願いします。早速ですが、瑠璃羽女王様は調教歴20年という事で、これまで何人くらいのM男性を調教されて来られたのでしょうか?
『単純に調教のみも含めるなら3桁は超えるわね。一日に何人も調教する事もあるからちゃんと数えた事はないけれど、400~500人くらいは調教しているかも』
――さすが調教歴20年のベテラン女王様ですね!ちょっとした学校の全校生徒数くらいいそうです。その中でも専属的な奴隷にした事があるのは何人くらいですか?
『今まで調教したM男だけで奴隷学園なんて男子校を作れたら面白そうね。教師は全員女王様とか。調教したM男の中でも個人的に奴隷にしたのは20人くらいかな。複数人奴隷にしていたりするので結構多めだと思うわ』
――なるほど!20人ともなれば多種多様なM男性がいそうですね。それでは本題に入りますが、瑠璃羽女王様にとって奴隷とはどのような存在でしょうか?
『私にとって奴隷は奴隷でしかないわ、っていうとそれだとそこで話が終わっちゃうわね(笑)今まで突き詰めて考えた事はなかったけれどあえて言葉で表現するのなら、私がありのままの姿でいられる存在かしら』
――というと、奴隷以外のM男の前ではありのままでいられないという?
『ええ、そうね。M男って女王様に対するこだわりが強いタイプが多いでしょう?例えば“女王様ならボンデージを身に着けていてください”とか“女王様にはクールでいて欲しいので笑う時は微笑む程度にしてください”とか。仕事上、対価を貰っているからにはM男達が好むであろう女王様像を演じないといけない。でもこれって女王様って肩書きがあるだけで、本質はM男の要求に従う下女だと思うの』
――確かに。SMのSはサービスのSでMは満足のMって言葉もありますよね。
『そう、まさにそれ。私だって女性らしいワンピースも着るし、お笑い番組を見て爆笑だってするわ!って言いたいのだけど、仕事上でのSMってM男の理想とする女性像を演じてM男の望む形で調教や命令をするものなのよね。でも奴隷は違う。私のしたいファッションを似合うと言ってくれるし、テレビを見て手を叩きながら大声で笑ったって幻滅される事はない。M男の中でもありのままの私を受け入れてくれるのが奴隷なの』
――なるほど。だからこそ仕事を抜きにした関係性が築けるのですね。SMプレイに関してはどうでしょうか?奴隷にだからこそできるプレイというのはありますか?
『SMプレイにおいてもやっぱり仕事でしか繋がりのないM男相手には“鞭は使わないで”と言われたら使わないし“言葉責めだけお願いします”と言われたらその通りにプレイを行うけれど、奴隷相手には私のしたい事をするわね。基本的にノーは言わせない。そういう意味でもありのままの私を表現できると言えるかもしれないわね。とはいっても経験値的に難しそうな場合は私がしたい事を出来るようにする。それこそが調教の醍醐味でもあるからね』