SM調教と一言でいってもそのジャンルは様々です。中には、「えっ?こんなのもSM調教のジャンルに入るの?」と思うものも多く存在し、その一つとして挙げられるのが入れ墨調教です。
最近ではオシャレやファッションとして入れる人が増えている入れ墨ですが、それでもまだまだ反社会的なイメージが強いので、一般的に受け入れられにくいものです。
一方SMも、バラエティ番組などの影響で広く認知されつつありますが、本格的なSMとなるとやはりまだまだ奇異の目で見られるもの。
こうして見ると、入れ墨とSMには共通するものを感じられますね。
実際にSM愛好者で体に入れ墨を施している人は多数います。
SM愛好者の多くが入れ墨に惹かれる事を考えると、入れ墨調教がSM調教の一つとなるのも理解できるのではないでしょうか。
そこで、今回は入れ墨調教について解説していきたいと思います。
SMにおける入れ墨とは
冒頭で触れた通り、現在、入れ墨はオシャレやファッションの一つとして取り入れられつつあります。
また、ヤクザが施す入れ墨には箔をつけるため、威圧感を出すためといった意味が込められています。
では、SMにおける入れ墨にはどのような意味や役割があるのでしょうか。以下にまとめてみました。
主従関係の証
入れ墨は一度入れると容易には消せないもの。だからこそ、入れる時には相当の覚悟が必要ですし、入れさせる方もそれなりの責任を負う事になります。
敬愛し服従を誓う女王様の名前を体に刻む事は、
『生涯貴女様の奴隷として完全服従を誓います』
くらいの覚悟をもった究極の主従関係の証となるのです。
そのため、主従関係の証として施す入れ墨には、
『○○女王様命』
『○○女王様専属奴隷』
といったように、女王様の固有名詞を彫る事が多いようです。
辱め
敬愛する女王様の名前を入れられる、というのはM男にとっても悦びとなり得ますが、辱めるだけに入れられる入れ墨というのは、ただただ惨めという以外他ありません。
でもそれが、隷属する女王様の命令なら従うしかないのが奴隷の役目です。
ペニスには
『変態チンポ』
アナルには
『ケツ穴便器』
その他
『年中発情スケベ犬』
『クソ豚畜生』
など、卑猥で品性下劣な言葉を彫られるのは屈辱そのもの。しかし、真性M男はこのような惨めな言葉を彫られた体を見て、己の情けない境遇に歓びを覚えてしまうのです。
罰
入れ墨は江戸時代、罰として施されていたという歴史もあります。苦痛を伴い、それと同時に見せしめにもなるので、当時の刑罰にはとても理に適っていたのかもしれません。
この入れ墨刑は地域によって様々な方法で行われていましたが、その中でも広島地区で行われていた入れ墨刑は大変屈辱的だったようです。
というのも一度罪を犯すと額に「一」の文字を。二回犯すと「一」に一本線を咥えて「ナ」の文字に。三回目は「大」、そして四回罪を重ねると「犬」の文字にされてしまうという事で、こんな方法を思いついた人はきっとSっ気があったに違いありません。
当時の罰に倣って、M奴隷が何か粗相を犯した時に入れ墨を施すのも、SMにおける入れ墨の役割といえるでしょう。
さすがに額に施すのは難しいとしても、粗相を犯すたびに体へ屈辱的な文字や絵を彫られるのは、鞭打ちのような本格的な罰より効果があるはずです。
『お前には鞭打ちが利かないようだから、今度から粗相をしたら入れ墨を入れる事にするわね』
と宣言しておけば、粗相ばかりのM男も罰の重みを感じやすくなるでしょう。
生涯マゾとして生きていく決意
誰かの特定の奴隷として生きていければ幸せだけど、現実的には難しい。それでも、Mとしての本気はその時、その時の女王様に理解してもらいたいという気持ちをもつM男には生涯マゾとして生きていく決意の入れ墨を施すというのもSMにおける入れ墨の意味の一つです。
『変態奴隷△△』
『生涯雄犬マゾ△△』
など、自分のM男としての肩書きを一生消えない入れ墨として彫ってもらう事で、女王様に熱意が伝わるはずです。
入れ墨の入れ方
では実際に入れ墨を入れるとなるとどのようなものがあるのでしょうか。ココでは代表的な2つの方法を紹介します。
タトゥーマシン
一般的な入れ墨を入れる時にも現在最もメジャーになっているもので、専用のマシンを使った方法です。
多少費用はかかりますが、短時間で彫る事ができるので入れる方も入れられる方も負担が軽くて済みます。
針とインク
マシン彫りに対して手彫りと言います。針とインクだけで出来るので費用はさほどかかりませんが、時間もかかりますし、きれいに施すには技術も必要です。
あえて醜く稚拙な入れ墨を入れて辱めたいという時にはこちらの方法を用いる人もいます。
また、手彫りで一針一針墨を入れていく事に意味があると考えている人も手彫りが好まれています。
入れ墨調教をする時の注意点
合意の上で行う
入れ墨は一度入れると消す事は容易ではありません。それだけに、必ず覚悟が決まってから行うようにしましょう。特にM男の同意なしに行うのはトラブルの元。入れる際は必ず合意の上で彫るようにしましょう。
知識・技術面で不安があればプロに頼む
入れ墨を入れるには知識や技術が必要です。針の消毒にも細心の注意を払わなくてはなりませんし、使用するインクも専用のものを用いなければなりません。
個人で行うのに不安がある場合はプロに任せるのも一つの選択肢です。
体調に注意する
入れ墨を施す時は長時間苦痛に耐える事になります。そのため体調が優れない時に行うのは危険です。入れ墨を入れる前の飲酒も控えた方がいいでしょう。
ただし、体力を持続させるために適度な食事は望ましいとされています。
また、入れ墨調教の最中に具合が悪くなった場合は、すぐに中断しましょう。
初心者でも入れ墨調教を楽しむには?
ここまで、本格的な入れ墨調教について解説してきましたが、初心者にはハードルが高い、もっと気軽に楽しめる入れ墨調教があればいいのに、と考える人もいるのではないでしょうか。そこで、ここでは初心者でも楽しめる入れ墨調教の方法を紹介します。
タトゥーシールを活用する
タトゥーシールとは皮膚に貼って楽しむタトゥーを模したシールです。
一般的に売られているのはデザイン性を意識したオシャレなものですが、アダルトグッズのお店や通販などで探すと、卑猥な言葉を体に刻めるタトゥーシールも売っています。とはいえ、市販されているものは文字のバリエーションなどが限られているもの。
そこでオススメなのが、自分で作れるタトゥーシールキットです。好きな文字やデザインを作ってタトゥーに出来るので、アイデアは無限大。
基本的にお風呂などで洗い流せば落ちるので、一日だけ入れ墨調教を楽しみたい人にはピッタリです。
ヘナタトゥーを入れる
ヘナタトゥーとは、ヘナという植物由来の染料で肌に模様を描くボディーアートの一種です。
タトゥーシールはシール部分を剥がせば簡単に消す事ができますが、ヘナタトゥーは皮膚に染料を染みこませるので、簡単には消えません。
といっても、時間が経つにつれ薄れ始め、数週間後にはきれいに消えるため、数日間入れ墨プレイを楽しみたい人にオススメです。
ただし、タトゥーシールもヘナタトゥーもアレルギーなどで肌に合わない人もいるので、かゆみを感じたり、かぶれてきたりなど異常が表れたら中止した方がいいでしょう。
本格的な入れ墨調教から初心者でも楽しめる入れ墨調教まで解説してきました。
入れ墨は一度入れたら消せないから意味や価値があると考える人もいますし、そのシチュエーションだけでも味わいたいという人もいます。
入れ墨調教は特に嗜好の相性が大事なプレイとも言えるので、価値観の合うパートナーを探して楽しんでみてくださいね。
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