私の葬式の時には尻穴にバイブを詰めて弔って欲しい。
適うならこんな遺言を残したいほど、アナルの快感に目覚めてしまった70過ぎのジジイの話を聞いてもらいたいと思う。
絶倫でテクニシャンと持て囃された60代
手前味噌ではあるけれど、私は70歳を迎えるまでは衰え知らずの精力で、バイアグラなんて使う必要もないくらい絶好調の下半身だった。
適度な運動に健康な食事を心がけていた賜でもあったかもしれないが、やはり一番は若いレディーとの付き合いを欠かさなかったからだろう。
テレクラや出会い系で知り合った女性など、私には何人ものガールフレンドがいた。
30代、40代はそうでもなかったが、50代を過ぎた辺りから色めいた出会いが増え始めた。シニア世代は意外とモテるのだ。
ガールフレンド達には絶倫でテクニシャンと持て囃され、こりゃあ、腹上死も夢じゃないなぁなんて思ったりもした。
そんな私に悲劇が訪れたのは70歳を迎えて間もなくだった。
70歳を境に萎れゆくイチモツ
私は古稀を迎えた。息子夫婦が祝いの席を設けてくれたし、ガールフレンド達もそれぞれ寿いでくれた。ちなみに妻だった女とは40代の頃に離婚しているので、今はもう疎遠だ。
70代もまだまだ元気に過ごしたい、私はそんな気力に溢れていた。
ところがだ。下半身の起ちが思わしくない日が目立ち始めた。
最初は疲れているのだろうか、寝不足だろうか、などと思いつつ、ガールフレンド達とは愛撫に終始してやり過ごした。しかし、そういった状況が何度も続くようになると疲れだとか寝不足だとか言ってはいられなくなる。
どこか体が悪いのかもしれない。そう思った私はまず病院で検査を受けた。
結果は特に異常はなし。もちろん年相応の衰えはあるが70歳にしては若く、生活習慣も模範的だと褒められたほどだ。
思い切って下半身の事も訊いてみたけれど、そういう年齢ですからと一蹴された。むしろ元気過ぎる方ですとも言われた。
健康に異常がなかった事にはホッとしたが、やはり釈然とはしなかった。
言ってみれば下半身の不調は年相応の老化です、と医者に言われたようなものだ。改善のしようもないのだろう。
起ちの悪さが目立ってきてから衰えるのはあっと言う間だった。病院で検査を受けた半年後くらいにはもううんともすんとも言わなくなってしまった。