野外プレイに目覚める3時間前
彼女とは3年前、マッチングサイト「DESIRE」を通じて知り合った。
趣味の話で意気投合してそろそろ会えるかな…と思ったのが8月。週末にはこの地域では有名な花火大会があった。
その会場が僕の住まいから近かった事もあり、花火大会を口実にデートに誘ったところ、OKをもらえたのだ。
「えっ…ちょっ…何やってんの…!?」
「ダメ…?」
「だってここ公園…人もいっぱいいるし…」
「大丈夫、みんな花火に夢中で誰も見てないから…」
夜の公園。
この日は近くで花火大会があり、穴場スポットになっているこの公園には地元の住人達が打ち上げ花火を見るのに集まっていた。
僕と彼女も人混みの中で花火を見るよりもゆっくり見たいという事でここへやってきた。
はずなのに…
会場まで行けば出店もあるし賑やかだ。
浴衣でも着てもらって花火を見ながら出店を楽しむ、というプランもあった。
けれど家の近所には地元民のみが知っている花火がよく見える公園がある。
出店もないし地味ではあるけれどゆっくり花火を見るならこっちの方が断然オススメだった。
彼女に聞くとゆっくり見る方がいいとの事だったので、穴場スポットになっている公園で花火を楽しむ事にしたのだ。
初対面でもちろん緊張したけれど、事前に趣味の話で盛り上がっていたので、会話に困る事はなかった。
近くのコンビニでビールとつまみになるおかずやお菓子を買って公園へ向かった。
公園は既に花火目当てらしい人でそれなりに賑わっていた。穴場といっても地元民には知られているのでひっそり感はない。
幸いベンチが一つ空いていたので、そこへ座る事にした。